海の地形

地球科学

UnsplashCristian Palmerが撮影した写真

海は地球表面の7割を占め、高低差も激しく深海に関しても分かっていることは多くない。また、水は物質を溶かし、流し、気化し、固化し、結合したりすることで今の地球がある一つの要因であることは間違いないだろう。

長い前置きをしたが、ここからは海の地形を話をする。

海の地形を分ける

海の地形は大きく分けて大陸縁辺部海盆中央海嶺の3つからなる。これらが大陸を挟んで対称にできている。

大陸縁辺部~海の縁~

大陸から出て最初に通るところで、浅瀬から大陸棚の平均水深約130mをとおり、大陸斜面を降りていく。このとき、海底谷に落っこちないように用心していただきたい。水深2~3kmまで降りたところでコンチネンタルライズにつく。

大陸棚

大陸の縁から広がるのが大陸棚であり、大陸棚外縁で終わる。大陸棚は平均70km。だが、もちろんこれらバラバラである。北極海では大陸棚が1000kmを超えたりする。

大陸棚では、立っている場所から水平方向に1km進んだところとの高低差が1mほどだという。それが平均水深130mまで続く。

大陸棚は、大陸地殻の上に砂やわずかなれき堆積たいせきしている。泥もあるらしい。

ここで注意が一つ。法で定められている大陸棚とは別として扱っているため混同しないように。

大陸斜面

大陸棚外縁の外側は急な斜面を降りていくことになる。ここの水深はだいたい2~3kmになり、その先はコンチネンタルライズである。

この大陸斜面には大陸にある大きい川の延長として渓谷がある。この渓谷を海底谷かいていこくという。さらに、大陸棚から海底谷を通って、流れ着いたところに砂や泥・礫などが堆積してできた海底扇状地かいていせんじょうちというものがある。砂や泥・礫などの岩石由来のものを砕屑物さいせつぶつという。

大陸棚から大陸斜面へ流れたように、砕屑物をのせて水深が低いほうへ流れていくことを混濁流こんだくりゅうまたは乱泥流らんでいりゅうという。また、混濁流は堆積せずに海に漂うこともある。

ちなみに、深海は200mからだとされている。

コンチネンタルライズ

ここからまた斜面は緩やかになる。上述した海底扇状地はこの場所に形成される。

コンチネンタルライズは、陸地側または大陸棚や大陸斜面から流れてきたものが長い年月を経て堆積していき、ついにはその厚さは数kmにもおよぶ。

コンチネンタルライズでは、海底谷以外これといった地形の変化は少ない。

海盆~海の砂漠~

コンチネンタルライズをぬけると、地球で最も平なところである深海平原が広がっている。そこに盛り上がっている深海丘。それより高いものを海山といい、活火山の場合もあるので気お付けるように。また、深海平原からさらに下に行ける場所があり、それをトラフという。トラフよりも深いものを海溝と呼ぶ。

深海平原

深海平原は、海底谷を通って扇状地としてではなく海を漂う粒子として流れていくこともある。その粒子が沈降していくことにより、深海平原が「地球で最も平」と言われている。

また、海底谷を通る以外でも、大陸から風が運んでくることもある。

海山

海山とは名前の通り海の中の山で、それが1km以上のものを海山といい、それに満たないものを海丘という。それでいて海山は海面にでることはない。海山の多くは火山で生きているものもある。

海山のてっぺんがハゲ…いや、なくなったもである。ギヨーと呼ばれているそれは、水深が200m以下かつてっぺんが平坦な海山(つまり1km以上)のことである。

海溝

地球で最も深い場所として知られているマリアナ海溝の水深は10,924mにもおよび、この海溝が有名すぎて他の海溝の名が溺れてしまっている。マリアナ海溝に次ぐ海溝はトンガ海溝といい水深は10,882mとマリアナ海溝とさほど変わらない。地球一の名は伊達じゃない。

水深1万mにまで達することもある海溝水深6000m以上のものを海溝といい、それに満たないものをトラフと呼ぶ。

海溝や海丘は、海洋プレートが別のプレートに沈み込むことでできる。これは、一年で数cm沈み込む。沈み込んだプレートは地球内部に潜り溶け

中央海嶺~海の山脈~

大陸縁辺部、海盆をぬけ、次の海洋の地形は海の山脈である中央海嶺になる。

海嶺の頂上は連続である。しかし、その頂上には中軸谷(リフトバレー)があるため、海嶺の頂上は谷の道ができることになる。中軸谷は、海洋プレートを両側から引っ張って、引き裂かれた間にマントル(玄武岩)が入ってくる。

この海嶺から噴出した玄武岩により、海盆は拡大(海洋底拡大)する。また、この過程を逆行したとき海盆は海嶺により収縮するため、最終的には大陸どうしはつながっていたということになる。これは大陸を併せればわかるだろう、特に大西洋。そして、すべての大陸がつながった巨大な大陸を超大陸「パンゲア」と呼ぶ。分裂を始めたのは約1億5000万年前になる。

この海洋底拡大はプレートテクトニクスと深くつながっているためここでは語りつくせない。そのため、この話題は別でする。

海嶺は連続だが、途中で途切れることになる。海嶺が横にずれ、頂上と頂上あいだをトランスフォーム断層という。トランスフォーム断層の両端から延びる断層があり、それを断裂帯と呼ぶ。

ちなみに、アイスランドではこの中央海嶺が陸上にむき出しになっている唯一の場所


もちろんここで書いた海の地形は簡単なものの概要で、本来は気象や生物、火山、地震、地磁気、プレートテクトニクスなどの影響を考えるともっと複雑に見える。が、それらには因果があるからしっかり理解していけばほとんど問題ない。

大陸の内部につて

地球内部の構造
地球の全周は約4万km,半径は約6400km。地球の化学的構造は核・マントル・地殻。物理的構造はリソスフェア・アセノスフェア・メソスフェア

大気の層について

大気の層構造
対流圏、気象現象はここで起きる。成層圏、オゾンで太陽光を遮る。中間圏、成層圏と大気循環を起こす。熱圏、極地でオーロラ現象が起こる。

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